結論: セルラーモデルとは、Wi-Fiがない場所でも本体だけでモバイル通信ができるタブレットのことです。Wi-Fiモデルとの違いは通信手段だけで、画面や性能は同じです。判断の分かれ目は「屋外で使うか」と「同時に何台つなぐか」の2点で、この2つに該当しないならWi-Fiモデルとテザリングで足ります。海外で使う場合は、セルラーモデルであることに加えてeSIM対応かどうかを確認する必要があります。

セルラーモデルとWi-Fiモデルの違いはどこにあるか

同じ製品名でも2種類が用意されていることがあり、違いは通信の入口だけです。

  • Wi-Fiモデル:Wi-Fiにつないだときだけ通信できます。SIMを入れる仕組みがありません。
  • セルラーモデル:Wi-Fiに加えて、SIMまたはeSIMで携帯電話の回線に直接つながります。GPSの受信機を積んでいる機種もあります。

画面の大きさ、処理性能、使えるアプリはどちらも同じです。セルラーモデルのほうが本体価格は高くなり、機種によっては重量がわずかに増えます。

紛らわしいのは、セルラーモデルでも回線を契約しなければWi-Fiモデルと同じ使い方になる点です。買っただけで通信できるようになるわけではありません。

セルラーモデルを選ぶべき人の条件

本体価格の差を回収できるかどうかで考えると判断しやすくなります。

屋外や移動中に使うなら向いている

電車やバスの中、車の助手席、屋外での打ち合わせなど、Wi-Fiがない場所で使う頻度が高いなら、セルラーモデルの価値がはっきり出ます。特に地図やナビとして使う場合、GPS受信機を積んだセルラーモデルは電波の届かない場所でも位置を取れます。

同時につなぐ台数が多いなら向いている

スマートフォンのテザリングは、つなぐ台数が増えるほど速度が落ち、スマートフォン側の電池を消耗します。タブレットを毎日長時間使うなら、独立した回線を持たせたほうが安定します。

仕事で使う端末なら向いている

商談や現場で「Wi-Fiがなくて資料が出せない」という事故を避けたいなら、通信を端末側に持たせる意味があります。テザリングは操作が一手増えるため、急いでいるときに手間になります。

逆にWi-Fiモデルで足りる場合

  • 自宅と職場だけで使い、持ち出さない
  • 持ち出すとしても、カフェやホテルなどWi-Fiがある場所が中心
  • スマートフォンのデータ容量に余裕があり、テザリングの手間が気にならない

使う場所がほぼ屋内なら、本体価格の差と回線料金を足した分は回収しにくくなります。

セルラーモデルで通信を使い始める3つの方法

  1. キャリアでタブレット用の回線を契約する。スマートフォンとまとめる割引がある場合、月額を抑えられます。手続きは店舗でも進められるので、設定に不安がある人向けです。
  2. 格安SIMのデータ専用プランを入れる。通話が不要なタブレットとは相性がよく、月額を低く抑えられます。設定は自分で行う前提になります。
  3. 海外用のeSIMを入れる。旅行や出張の期間だけ通信でき、使い終われば削除できます。日数と容量を選ぶ形なので、使わない月に料金が発生しません。

3つのうちどれを選ぶかは、使う期間で決まります。日常的に使うなら1か2、渡航中だけなら3が合理的です。1と2を契約したまま海外に持ち出すと、そのままでは高額なローミング料金になる場合があるため、渡航前に設定を確認してください。

eSIM専用のセルラーモデルが増えている

近年の機種では、物理SIMのトレイをなくしてeSIMだけに対応した端末が増えています。トレイがないため「Wi-Fiモデルではないか」と誤解しやすいのですが、設定画面にモバイル通信の項目があればセルラーモデルです。

eSIM専用機は、渡航先で現地のSIMカードを買って差し替えるという運用ができません。そのぶん、日本にいるうちにプロファイルを入れておけば、到着した瞬間から使えるという利点があります。旅行者にとってはむしろ扱いやすい仕様です。

一方で、eSIMを提供していない国や地域の現地キャリアを使いたい場合には選択肢が狭まります。長期滞在で現地契約を前提にするなら、物理SIMにも対応した機種のほうが融通が利きます。

海外でセルラーモデルを使うときに確認すること

セルラーモデルであっても、海外でそのまま通信できるとは限りません。確認すべき点が3つあります。

eSIMに対応しているか

物理SIMのスロットしかない古い機種の場合、渡航先で現地のSIMカードを買う必要があります。eSIM対応機種なら、日本にいるうちにプロファイルを入れておけます。Appleは対応機種を公式サイトで公開しているので、購入前に型番で確認してください。

SIMロックがかかっていないか

キャリアで購入した端末は、他社の回線を受け付けない設定になっていることがあります。海外eSIMを入れる前に解除が必要です。詳しくはeSIMにSIMロック解除は必要?で扱っています。

データ専用であることを理解しているか

タブレット向けの回線は基本的にデータ専用で、電話番号による通話やSMSは使えません。アプリの認証コードをSMSで受け取る運用をしている場合、タブレット単体では完結しません。この制約はeSIMに電話番号はある?に整理しています。

自分の端末がセルラーモデルか確認する方法

手元にある端末で見分けるには、次の順に確認します。

  1. 本体の側面を見る。SIMトレイのくぼみがあればセルラーモデルです。ただしeSIM専用機種にはトレイがありません。
  2. 設定画面を開く。「モバイルデータ通信」や「モバイル通信」の項目があればセルラーモデルです。Wi-Fiモデルにはこの項目が出ません。
  3. 型番で調べる。本体背面に刻印されたモデル番号をメーカーの公式ページで照合すると確実です。

2の方法が最も速く、誰でも確認できます。

テザリングとセルラーモデルの使い分け

両方を持っている場合、次のように分けると無駄が出ません。

  • 短時間・低容量ならテザリング。数分だけ調べ物をするなら、わざわざ回線を契約する必要はありません。
  • 長時間・屋外ならセルラー。スマートフォンの電池を守れます。
  • 渡航中は状況次第。1台だけならスマートフォンにeSIMを入れてテザリングでも足りますが、家族で共有するなら台数分の回線か、容量の大きいプランを選ぶほうが安定します。

渡航先ごとの容量の目安と対応国はCoral eSIMのプラン一覧から確認できます。iPadでの具体的な運用手順はiPadで海外eSIMを使う方法にまとめています。

FAQ

セルラーモデルとWi-Fiモデルは後から変更できますか?

できません。通信部品の有無は製造時に決まるため、買い替えが必要です。迷った場合は、屋外で使う可能性が少しでもあるならセルラーモデルを選んでおくほうが後悔しにくくなります。

セルラーモデルでもWi-Fiは使えますか?

使えます。セルラーモデルはWi-Fiとモバイル通信の両方に対応しています。自宅ではWi-Fi、外ではモバイル通信と自動的に切り替わります。

iPhoneのテザリングがあればWi-Fiモデルで十分ですか?

使う時間が短いなら十分です。ただし長時間使うとスマートフォンの電池が持たず、つなぎ直す操作も毎回必要になります。毎日数時間使うなら、セルラーモデルのほうが快適です。

セルラーモデルなら海外でもそのまま通信できますか?

いいえ。国内の回線契約のままでは海外ローミングの料金が発生するか、そもそもつながりません。渡航先で使うには、海外eSIMを入れるか現地のSIMを買うか、契約中のキャリアの海外オプションを申し込む必要があります。

自分のiPadがセルラーモデルかどうか、どこで確認できますか?

設定を開き、「モバイルデータ通信」の項目があるかどうかを見てください。項目が表示されればセルラーモデルです。表示されない場合はWi-Fiモデルなので、SIMやeSIMは使えません。

セルラーモデルは「屋外で使うか」だけで判断できる

セルラーモデルとWi-Fiモデルの違いは通信手段だけで、性能は同じです。だから判断基準も単純で、屋外や移動中に使うか、テザリングの手間を毎回許容できるか、この2点に絞れます。屋内中心ならWi-Fiモデルで足り、屋外で使うならセルラーモデルの価格差は回収できます。そして海外で使うつもりなら、セルラーモデルであることに加えてeSIM対応とSIMロック解除まで確認しておけば、渡航先で困る場面はなくなります。

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