Zoomの通信量は、1対1の720p画質で1時間あたり約1.08GB、3人以上のグループ会議の720pで約1.98GBです。カメラを切って音声だけにすれば1時間で約54〜72MBまで落ちます。この数字はZoom公式が公開している帯域要件を、上り(送信)と下り(受信)を合算して1時間分に換算したものです。海外でモバイル回線やeSIMを使う場合、データ容量は上下どちらもカウントされるため、この合算値で見積もらないと必要な容量を半分に読み違えます。

Zoomの通信量は1時間あたり何GBか

Zoomは公式サポートで、会議の形態ごとに必要な帯域をMbps単位で公開しています。これを1時間あたりのデータ量に直すには Mbps × 3600 ÷ 8 でMBになります。上り1.2Mbps・下り1.2Mbpsなら合計2.4Mbpsなので、2.4 × 3600 ÷ 8 = 1,080MB、つまり約1.08GBです。

使い方上り下り1時間あたりの合計
音声のみ(ビデオ停止)60〜80kbps60〜80kbps約54〜72MB
画面共有のみ(サムネイルなし・音声込み)50〜75kbps50〜75kbps約100MB以下
1対1・標準画質600kbps600kbps約540MB
1対1・720p1.2Mbps1.2Mbps約1.08GB
1対1・1080p3.8Mbps3.0Mbps約3.06GB
グループ・標準画質1.0Mbps600kbps約720MB
グループ・720p2.6Mbps1.8Mbps約1.98GB
グループ・1080p3.8Mbps3.0Mbps約3.06GB
ギャラリービュー25分割(受信分)2.0Mbps約900MB
ギャラリービュー49分割(受信分)4.0Mbps約1.8GB

ギャラリービューの行は受信分だけの数字です。自分もカメラを出しているなら、ここに自分の送信分が上乗せされます。49分割のギャラリービューで自分も720pで映っていれば、1時間で約2.7GBに達します。

もう一段上の設定もあります。Zoomのテクニカルライブラリは1080p 60fpsのケースを上り下りとも12.8Mbpsとしており、これは1時間で約11.5GBです。通常のWeb会議で選ぶ設定ではありませんが、配信目的でこの画質を使うなら、モバイル回線では現実的でないと考えたほうが安全です。

Zoomと他のアプリを1時間あたりで並べると

音楽ストリーミングの高音質設定が1時間あたり100MB前後であることを考えると、グループでのZoom会議は同じ1時間でも20倍前後のデータを使います。動画視聴に近い量だと考えたほうが実感に合います。アプリごとの傾向はSpotifyの通信量を実測した記事と並べて見ると差が分かります。

「Zoomの通信量は1時間0.5GB」という目安とずれる理由

検索するとよく出てくる「Zoomは1時間あたり約0.5GB」という数字は、間違いではありませんが条件が限定的です。ずれが生まれる原因は主に3つあります。

  1. 上りか下りの片方しか数えていない。 回線速度の話をするときは「下り何Mbps必要」という言い方をするため、その数字だけを時間換算した記事が多くなります。しかしモバイル回線の従量カウントは送信と受信の両方を足します。
  2. 標準画質を前提にしている。 600kbpsは標準画質の値です。ZoomはHD送信が有効なら720p以上を狙うので、実際にはこの倍近くになります。
  3. 参加人数を考えていない。 グループ会議では自分の映像を1本送りつつ、他の参加者の映像を複数本受け取ります。ギャラリービューにした瞬間に受信量が跳ね上がります。

つまり「0.5GB」は1対1・標準画質・下りだけという条件でおおむね合っている数字であり、出張先で4人の会議に2時間参加する場面には当てはまりません。

海外でZoomを使うときのeSIM容量の決め方

海外用のeSIMは1日あたりの容量で区切られたプランが主流です。上の表を使うと、必要な容量は逆算できます。

1日1GBで足りる会議・足りない会議

  • 足りる:音声のみの打ち合わせ、画面共有中心の進捗確認、1対1で標準画質の30分程度の面談。1GBあれば余裕があります。
  • ぎりぎり:1対1・720pで45分。ここにメールやチャットが加わると1日分を使い切ります。
  • 足りない:グループ会議に1時間以上参加する日。720pで2時間なら約4GBが必要で、1日1GBのプランでは会議の途中で速度制限に入ります。

出張中に毎日Zoomがあるなら、日数×2GBを最低ラインとして考え、資料のダウンロードや地図アプリの分を上乗せするのが現実的です。長期滞在で会議が常態化する働き方なら、大容量プランを軸に組む考え方のほうが結果的に安定します。

ホテルのWi-Fiを信用しない前提で組む

海外のホテルWi-Fiは下りだけ速く、上りが極端に細いことがよくあります。Zoomで自分の映像だけが止まる、声が途切れると言われる、という症状はほぼ上りの不足です。グループ会議で720pを送るには上り2.6Mbpsが必要で、これを満たさない共用Wi-Fiは珍しくありません。

重要な会議は、ホテルのWi-Fiではなく自分のeSIM回線をテザリングで使うほうが安定します。パソコンから参加する場合の手順はeSIMのテザリング設定にまとめてあります。速度が出ない場合の切り分けは通信が遅いときの確認手順が使えます。なお、会議の内容を扱う以上、公共Wi-Fiのリスクも無視できません。

Zoomの通信量を自分の環境で実測する

Zoomのテクニカルライブラリは、公開している帯域の数値を「推定されるピーク時の使用量」と明記したうえで、実際の値は統計画面で確認するよう推奨しています。つまり公式自身が、表の数字は上限の目安だと言っています。実測は数分で終わります。

  1. 会議中に設定を開き、統計(Statistics)を選ぶ。
  2. ビデオ・オーディオ・画面共有それぞれの送信と受信のビットレートが表示される。
  3. 会議が安定した状態で送信と受信の値を足し、Mbps換算して 3600 ÷ 8 を掛ける。

実測すると、多くの環境で公式の表より低い値が出ます。Zoomは回線状況に応じて自動的に画質と帯域を落とすためです。逆に言えば、回線が良いほど通信量は増えます。高速なeSIMに変えたら容量の減りが早くなった、という現象はこれが原因です。

Zoomの通信量を減らす設定は効果の順番が決まっている

削減策は数多く紹介されますが、効果の大きさには明確な差があります。上から順に試すのが効率的です。

  1. ビデオを停止する。 音声のみなら1時間で約70MB。720pのグループ会議と比べて約30分の1になります。単独で最大の効果があります。
  2. ギャラリービューをやめてスピーカービューにする。 受信する映像が1本に減ります。49分割から切り替えるだけで受信側は数分の1です。
  3. HDビデオの送信をオフにする。 720p以上の送信をやめると上りが半分以下になります。設定のビデオ項目にあります。
  4. 画面共有中は自分のビデオを止める。 画面共有そのものは50〜75kbpsと軽く、負担の大半は映像です。
  5. 仮想背景を使わない。 効果は上の4つより小さいものの、端末の負荷が下がり、結果として画質の維持が安定します。

会議の主催者側でできることもあります。参加者全員のビデオを最初はオフにしておく、資料は事前配布して画面共有の時間を短くする、といった設計は参加者全員の通信量を下げます。

FAQ

Zoomの通信量は1時間で何ギガですか

1対1の720p画質で約1.08GB、3人以上のグループ会議の720pで約1.98GBです。標準画質なら1対1で約540MB、グループで約720MBまで下がります。いずれも上りと下りを合算した値で、Zoom公式の帯域要件から換算しています。

Zoomは音声のみだと通信量はどれくらい減りますか

音声のみは上下とも60〜80kbpsなので、1時間あたり約54〜72MBです。720pのグループ会議と比べると約30分の1になります。データ容量が限られている環境では、ビデオを止めるのが最も効果の大きい対策です。

海外出張でZoomを使うにはeSIMは何GB必要ですか

グループ会議に毎日1時間参加するなら、会議だけで1日約2GBです。これにメール・地図・チャットを加えると1日3GB前後が目安になります。会議が音声中心なら1日1GBでも足ります。滞在日数と会議の形態で逆算してください。

ホテルのWi-FiでZoomが不安定なのはなぜですか

多くの場合、下りではなく上りの帯域が足りていません。グループ会議で720pを送るには上り2.6Mbpsが必要ですが、共用Wi-Fiは上りが数百kbpsしか出ないことがあります。自分の映像だけが止まる、音声が途切れると指摘される場合はこの状態を疑ってください。

Zoomの実際の通信量を確認する方法はありますか

会議中に設定から統計画面を開くと、ビデオ・オーディオ・画面共有ごとの送信と受信のビットレートが表示されます。Zoom公式も、公開している帯域の数値は推定ピーク値であるとして統計画面での確認を推奨しています。安定時の送受信を足してMbpsに直し、3600を掛けて8で割ればMB換算できます。

海外のZoomは通信量より「上りの確保」で決まる

通信量の見積もりは容量プランを選ぶために必要ですが、海外で会議が実際に破綻するのはほとんど上りの不足です。下り20Mbps出るホテルWi-Fiでも、上りが500kbpsしかなければグループ会議で自分の映像は止まります。容量は事前に買えますが、上りの帯域は現地で買い直せません。だからこそ、共用Wi-Fiに依存せず自分で制御できる回線を1本持っておく設計が効きます。

会議の予定が入っている渡航なら、滞在日数と会議形態から必要な容量を逆算したうえで、渡航先で使えるeSIMプランを出発前に用意しておくのが最短です。現地でSIMを探す時間も、会議に間に合わないリスクも消えます。

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