モルディブのリゾートでは、客室やレストランでWi-Fiが使えるのが一般的です。その回線を支えているのは、国の北から南までを結ぶ全長1,430キロメートルの国内海底ケーブル網で、リゾート島も通信会社の提供エリアに含まれています。一方で、首都の玄関口であるヴェラナ国際空港の公式案内には、利用者向けの公衆Wi-Fiが載っていません。また高速な5Gが使えるのは、マレ周辺などの都市部の島に限られます。この記事では、現地の通信会社、政府観光局、空港、航空当局の公式情報をもとに、モルディブでWi-Fiに頼れる場所と、到着前に用意しておくことを整理します。

空港からリゾートへの移動中も自分の回線を使いたい場合は、日本で開通しておけるモルディブ向けeSIMがあります。Coral eSIMのモルディブプランから、滞在日数に合う容量を選べます。

モルディブのWi-Fi事情:リゾートのネットは海底ケーブルで届いている

1,000を超える島が南北に連なるモルディブでは、島と島を結ぶ通信網がインターネットの土台です。最大手の通信会社Dhiraaguの2025年の年次報告書によると、同社は北から南まで国内をつなぐ全長1,430キロメートルの海底光ファイバー網を持ち、人が住む187の島すべてに加えて、リゾート島と主要な産業用の島もサービスエリアに含めています。

国際回線も増強が続いています。国内の海底ケーブル網(DSCoM)は2023年に4区間を加える改修を終え、2024年にはアジアと欧州を結ぶ国際海底ケーブル「SEA-ME-WE 6」がモルディブに陸揚げされました。

つまり、リゾートのWi-Fiは「離島だからつながらない」ものではありません。ただしリゾートの回線は宿泊客とスタッフで共有されるため、夕方など利用が集中する時間帯や、母屋から離れた水上ヴィラでは、速度が落ちることがあります。リゾートのWi-Fiと自分の回線の使い分けや、必要な容量の目安はモルディブのeSIMで詳しく解説しています。

モルディブの空港Wi-Fi:公式案内に公衆Wi-Fiの記載はない

ヴェラナ国際空港の公式サイトの「施設とサービス」のページには、利用者向けの公衆Wi-Fiが掲載されていません。Wi-Fiが案内されているのは、一部のラウンジの設備としてだけです。インターネット上には空港の無料Wi-Fiの時間制限を紹介する情報もありますが、内容が食い違っており、公式には確認できません。

モルディブでは、空港に着いてからリゾートの送迎ボートや水上飛行機に乗り継ぐのが一般的です。送迎の担当者と連絡を取ったり、乗り継ぎを待ったりする時間に通信が必要になるので、空港に着いた時点で自分の回線が使える状態にしておくのが確実です。

モルディブのモバイル回線:5Gは都市部の島、リゾートは4Gが中心

モルディブの携帯電話会社は、DhiraaguとOoredoo Maldivesの2社です。Dhiraaguは2019年7月に、モルディブで初めて、また同社によれば南アジアでも初めての商用5Gを始めました。Ooredooも2020年12月に、首都マレの大部分から5Gの提供を始めています。

ただし5Gが使える場所は限られています。Dhiraaguが公表している5Gのエリアは次の地域です。

  • マレ都市圏(空港のあるフルレ島やフルマーレを含む地域)
  • エンブードゥ・ファル(マリーナ)
  • クルドゥフシ、アッドゥ(ヒタドゥー)、ティナドゥー、フヴァンムラの各都市

多くのリゾートがある環礁では、4Gでつながると考えておくのが現実的です。Ooredooは自社の回線が「主要な島、リゾート、ローカル島、ゲストハウス」をカバーしていると案内しています。一方、島と島の間の海上や、ダイビングのクルーズ船の上での電波については、公式の情報が見当たりません。島を離れるアクティビティの日は、通信が不安定になるものと考えて準備しておくと安心です。

なお、通信速度の測定サービスOoklaの集計は、2026年8月時点でモルディブのモバイル回線の数値を掲載していないため、この記事では速度の数字を載せていません。

モルディブの観光客向けSIMとeSIMの条件

モルディブ政府観光局は、空港で2社のプリペイドSIMを買えると案内しています。どちらの会社も、旅行者向けにeSIMも用意しています。

Ooredoo Maldives

観光客向けプランは、ヴェラナ国際空港の第1・第2ターミナルのほか、提携するホテルやゲストハウスでも扱っています。公式のよくある質問では、すべての観光客向けプランで、eSIMと物理SIMの両方を選べるとしています。SIMを挿すか、eSIMをダウンロードした時点で、データ通信と通話が自動で使えるようになる仕組みです。

Dhiraagu

観光客向けのeSIMのほか、オンラインで注文して空港のビジネスセンターで受け取る物理SIMがあります。受け取りには注文確認メールとパスポートの提示が必要で、観光客向けSIMは観光客しか契約できません。

現地のSIMやeSIMは空港で手続きするか、到着後に設定することになります。日本で旅行用eSIMを設定しておけば、飛行機を降りた時点からそのまま使えます。使うには、端末がeSIMに対応していて、SIMロックが解除されている必要があります(SIMロック解除の確認方法)。

モルディブに持ち込む前に知っておきたいドローンと無線機器のルール

ドローンの飛行には複数の許可が必要

海の景色を空撮したくなる場所ですが、モルディブの民間航空局(CAA)は、ドローンの飛行を1件ずつ審査しています。公式の案内によると、手続きは次の3段階です。

  1. 場所に応じて、モルディブ国防軍(MNDF)の承認を得る
  2. 国防軍の許可を添えて、民間航空局に申請する(高度は400フィート未満)
  3. リゾートや島・市の議会など、関係者の承認を得る

リゾートの敷地内であっても、リゾートの承認だけで飛ばせるわけではありません。空撮を予定している方は、出発前に手続きを確認してください。

強い電波を出す機器は検査の対象

空港の到着案内では、出力が100ミリワットを超える送信機器は、モルディブ通信庁(CAM)の検査と承認が必要とされています。スマートフォンやモバイルルーターを普通に使う分には関係ありませんが、無線機などを持ち込む場合は注意してください。

モルディブでリゾートのWi-Fiを使うときの注意

リゾートのWi-Fiは客室ごとにパスワードが配られることが多いものの、共有のネットワークであることに変わりはありません。ネットバンキングやクレジットカード情報の入力は、自分のモバイル回線に切り替えてから行うのが安全です。モルディブの政府機関からは公衆Wi-Fiについての注意喚起が見当たらないため、一般的な対策としてフリーWi-Fiのセキュリティ対策を参考にしてください。

モルディブのWi-Fi・通信についてよくある質問

モルディブのリゾートではWi-Fiが使えますか?

多くのリゾートでは客室やレストランでWi-Fiが使えます。リゾート島は通信会社の提供エリアに含まれており、国内の海底ケーブル網で結ばれています。ただし回線を宿泊客で共有するため、時間帯や水上ヴィラなどの場所によっては速度が落ちることがあります。

モルディブの空港に無料Wi-Fiはありますか?

ヴェラナ国際空港の公式サイトの施設案内には、利用者向けの公衆Wi-Fiが掲載されていません。Wi-Fiが案内されているのは一部のラウンジだけです。送迎ボートや水上飛行機を待つ間の連絡のために、到着時点で自分の回線が使えるようにしておくのが確実です。

モルディブで5Gは使えますか?

DhiraaguとOoredooはどちらも5Gを提供していますが、エリアはマレ都市圏や一部の都市の島に限られます。多くのリゾートがある環礁では4Gが中心になると考えておくのが現実的です。

モルディブで観光客はeSIMを契約できますか?

できます。Ooredoo Maldivesはすべての観光客向けプランでeSIMと物理SIMを選べるとしており、Dhiraaguも観光客向けのeSIMを提供しています。日本で旅行用eSIMを設定しておけば、到着後の手続きなしで使い始められます。

モルディブでドローンを飛ばしてもいいですか?

許可が必要です。民間航空局の案内では、国防軍の承認、民間航空局への申請、リゾートや島の議会など関係者の承認の3段階を経る必要があり、高度は400フィート未満に制限されています。

モルディブではリゾートのWi-Fiを頼りつつ、空港と移動中はeSIMで備える

モルディブのリゾートのWi-Fiは、国内の海底ケーブル網に支えられており、滞在中の主な通信手段として十分に使えます。弱いのは、空港でリゾートへの送迎を待つ時間と、島を離れる移動中です。空港の公式案内に公衆Wi-Fiの記載はなく、5Gも都市部の島に限られます。出発前に旅行用eSIMを設定し、空港に着いた瞬間から自分の回線を使える状態にしておく。ドローンを持っていく場合は許可の手続きも済ませておく。これがモルディブでの通信の準備としてもっとも確実です。

モルディブで使えるプランはCoral eSIMのモルディブプラン、ほかの国のプランはプラン一覧から確認できます。

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